出産、妊娠のいろいろ

日本での代理出産の費用

Rina H.
投稿者 Rina H.. 更新された: 16 1月 2017
日本での代理出産の費用

日本における代理出産の実状は?そして、それにかかる費用は?

女性の社会進出が進むに連れて、女性の晩婚化は進んでいます。一生懸命働いて、子供が欲しいなと思った時には、妊娠しにくい体になっていたり、病気を患ったりで、代理出産(正式名称:代理母出産)で子供をと思う人もいるかと思います。そこで気になるところは、日本における代理出産の現状と、それに要する費用です。どのような感じか、ご紹介します。

目次

  1. 日本国内では代理出産はできない
  2. 国によって、費用が違う
  3. 著名人の代理出産から考える
  4. 日本でできるようになることはあるのか
  5. 代理出産の「費用」が、代理出産の問題の根源にある
  6. 最後に

日本国内では代理出産はできない

日本における代理出産と言えば、諏訪マタニティクリニックが有名です。先天的に子宮がなかったり、子宮が小さい方や、病気で妊娠が不可能になった方が、親族の協力を得て、何組か代理出産を実現させました。しかし、ホームページを見ると、現在のところ、そこでも新規の代理出産治療の相談は受け付けていません。というのも、産科婦人科学会の会告によって、自己規制が行われているからです。もしどうしてもということであれば、海外でということになります。

国によって、費用が違う

半世紀前までは、代理出産ができる国と言えば、アメリカでした。アメリカでするとなると、渡航費などの諸々の経費を含めると2000万円程になることもあります。しかしながら、ロシア、ウクライナ、メキシコなど、かなり限られた国にはなりますが、数百万円でも代理出産をお願いできるところはあります。

2014年9月30日に放送されたNHKのクローズアップ現代では、その一例が紹介されていました。中南米で行われた事例で、タイ人女性医師からの卵子提供を受け、他の代理母に出産してもらうという方法をとったもので、卵子提供者、代理母への謝礼金や仲介業者への手数料などで800万円だったとのことです。

少し以前までは、代理出産と言えばタイやインドでした。特に、タイは費用を抑えられ、かつ、医療技術も高いということで、人気が高かったです。しかし、2015年2月に生まれてくる子供の保護という観点から、タイ人と婚姻関係になっていない夫婦の代理出産を禁じる法律ができ、できなくなりました。インドも同様に、2015年10月に、実質的に外国人は代理出産をインドでできなくなりました。国が規制に入ったという事実は、重く受け止める必要があります。

著名人の代理出産から考える

高田延彦さん・向井亜紀さんご夫婦は、2003年に代理出産で双子のお子さんを迎えました。向井さんが子宮頸がんで子宮を摘出していたため、妊娠が不可能だったからです。お医者様からは卵巣の摘出も言われていたようなのですが、それは残して渡米し、ご夫婦の卵子と精子での代理出産となりました。

成功させたと結論から言うと話は綺麗ですが、3回目の挑戦で成功させたのだそうです。即ち、2回は成功しなかったということです。そして、費用の点については、向井さんご本人の段として、4000万~5000万円という話もあるが、そんなにかからなかった、代理母の方に200万円、失敗された方に1000ドルで、これから来る関係した医療団体からの請求額がどれくらいになるか怖いというような内容の話をされています。おそらく、これプラス、渡航費(ご夫妻は双子誕生時、アメリカに駆けつけたりされています。)や滞在費がかかっていると思うので、総額で考えると、一般、庶民には手が出ない額だと予想できます。

ちなみに、ご夫妻はお子さん方に誕生のまつわることをきちんと正面からお話になられているそうです。この点についても、子供の心理を考え、クリアにしておく必要があるのではないでしょうか。

日本でできるようになることはあるのか

現在のところ、婦人産科科学会が自己規制しているものの、法律での規制はありません。しかし、議論がない訳ではなく、10年以上前から厚生科学審議会などで話し合いはされています。先天的にであったり、病気で子宮がない人から依頼であること、夫婦の精子・卵子を使うこと、代理出産をする人は無償で行うこと、生まれてくる子供は代理出産をした人を母とすることなどが、それを許可するにあたっての条件にすべきなのではないかと言われています。ただし、出産にはリスクが伴うこともあり、無償で時間とリスクを背負ってくれる人がいるのか、親子関係はどうなるのかなど、考えるべき問題は色々あります。

代理出産の「費用」が、代理出産の問題の根源にある

資料としては少し古いのですが、2007年に厚生労働省が代理出産について調査したところ、54%の人がそれを認め、50%程の人が子供が恵まれなかったり、配偶者が理解するのならなどという条件付きではありますが、利用しても良いと考えているという結果が出ています。

ただし、インドで代理出産に規制がかかった背景には、貧民層の女性が収入を得るために、子宮を貸し出しているような状態に、政府が危機感を覚えたということがあります。しかも、中には悪徳仲介業者もいて、代理母になる人が手にするお金は微々たるもので、後は自分の懐にという場合もあるのだそうです。

最後に

私は代理出産、否定派でも、肯定派でもありません。しかし、人はあるものの幸せを思わず、ないものを欲しがります。だから、代理出産に踏み出す前に、子供がいない人生はどうだろう、ご夫婦で素敵に輝く可能性はないのか、考えてみるのも良いかもしれません。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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1件のコメント
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つるみ
昨年、友達がウクライナのbiotexcomへ行った。あまり高くないだったようです。もちろん、赤ちゃん元気そうだし。
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