耳の奥が痛い原因と対処法

耳の奥が痛い原因と対処法

「耳の奥が痛い‥」そんな経験がある方は意外と多いのではないでしょうか?あまり耳の痛みが続くと心配になりますね。しかも耳の外側なら鏡などで確認できますが、耳の奥は自分では目視できませんからなおさら心配になりますよね。中耳炎など耳鼻科の疾患は処置や手術が大掛かりになることが多いですから、痛みの原因は何なのかとても気になるところです。そこで今回は、耳の奥が痛む原因とその対処法について見ていきたいと思います。

出典:healthy-life.jp

耳のケア

耳の奥が痛む原因としてまず考えられるのが、耳のケアです。耳のケアには耳かきにより耳の掃除をするパターンと逆にしないパターンがありますが、どちらもいき過ぎてはいけません。耳掃除のやり過ぎ、あるいは逆にしなさ過ぎによって耳の奥が痛むのです。耳掃除を長いこと行っていないと、耳あかがたまり過ぎて鼓膜を圧迫し、痛みを感じます。一方で、逆に耳掃除をし過ぎると耳の内部が炎症を起こす場合もあります。耳掃除をする際は通常、耳かきや綿棒を使いますが、それらが不衛生だとそこについていた雑菌が耳の中で繁殖することもあるのです。耳掃除は2週間に1度程度に控えて、道具は清潔なものを使うようにしましょう。また、耳がかゆいときによく爪でかいてしまう人がいるかと思いますが、爪でかきむしっても耳の内部が傷ついて雑菌が繁殖するだけです。爪で耳の奥を触るのは避けるようにしましょう。

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肩凝りやリンパの腫れ

耳の奥が痛む原因として、肩凝りやリンパの腫れが考えられる場合があります。首や肩の筋肉がこわばると、肩こりや首のこりとなります。肩から首にかけての筋肉は耳の後ろまでつながっているので、肩や首がこっていると耳の奥に痛みが走るように感じてしまう場合もあるのです。ゆっくりお風呂につかってこりをほぐせば痛みも取れます。同じ姿勢を長時間とっていると耳の奥が痛くなる場合は、こりを疑いましょう。また、病気などで首筋のリンパ腺や扁桃腺が腫れたりしても、耳の奥に痛みを感じることがあります。

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耳鼻科疾患

耳の奥が痛い原因として、中耳炎などの耳鼻科疾患が考えられる場合があります。中耳炎や外耳炎など、耳の病気によって、耳の奥に痛みを感じるのです。中耳炎は子どもの病気というイメージがありますが、大人でも普通にかかる可能性があります。耳の病気が原因で耳奥に痛みを感じる場合は、すぐに適切な治療を受けるようにしましょう。最も有名で一般的な耳鼻科疾患である中耳炎でも、放っておくと聴力が低下してしまうなど、非常に危険です。また、中耳炎は赤ちゃんでも発症します。赤ちゃんは自分で痛みを訴えられませんから、そのサインに親が気づいてあげられないと重症化するケースもあります。外耳炎は耳あかがたまり過ぎたり、耳かきを強くし過ぎたりするとなりやすいので気をつけるようにしましょう。また、糖尿病の方は治りにくい外耳炎を起こす場合がありますので、さらに注意が必要です。

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神経痛

神経痛が原因で耳の奥が痛くなる場合もあります。耳の神経痛で奥部に痛みを感じる方は実は意外と多いのです。耳の奥には舌咽神経という、痛みを感じる神経があります。この神経が血管などの圧迫によって刺激されると、痛みを感じる場合があります。ただし、神経痛でもっとも多いのがのどの炎症がこの神経を刺激して耳の奥の痛みとして感じる場合です。この場合はのどの炎症が治まると痛みも消えることがほとんどです。風邪やインフルエンザで喉がひどく腫れ上がり、声もガラガラ、唾さえ喉を通らないほどの痛みがあるときに、耳の奥が痛くなる場合が多いです。また、三叉神経痛でも時には耳に痛みを感じる場合もありますので、注意が必要です。

耳の奥の痛みの対処法

まずできることは、外的刺激から誘発される細菌感染を防ぐことです。そのためには、耳かきや綿棒などの耳掃除の道具をいつも清潔にしておく必要があります。無造作に文房具と一緒にペン立てに立てておいたり、ほこりだらけの場所においたりすることはNGですので注意するようにしましょう。また、綿棒もケースのふたを開けっぱなしにしておくとよくありませんので気を付けるようにしましょう。

また、痛みがどんどん激しくなるようなときには、すぐに耳鼻科を受診しましょう。舌咽神経が血管の圧迫で刺激を受けると、痛みはどんどん強くなる場合があります。発作は短く、断続的ですが、耐えがたい痛みが起こりますので非常に辛いです。ものをかむ、あるいは飲みこむなどで強い痛みが起こる時は、MRIなどでの詳しい精密検査が必要になります。カルバマゼピンという薬が効く場合もありますが、手術が必要な場合もありますので、早く耳鼻科を受診しましょう。また、子どもが痛みを訴えてきた場合は、中耳炎の可能性があります。特に、風邪の後に中耳炎を発症する子どもが多いです。中耳炎は急に耳の痛みが出る場合がありますので、急な子どもの訴えに動揺するかもしれませんが、落ち着いて対応しましょう。このような場合は、保冷材でまず耳を冷やしてあげてください。耳を冷やすと痛みが沈静化する場合が多いです。また、まだ言葉をしゃべれない赤ちゃんの場合は、頭を激しく降って泣いたり、耳を激しくいじっていたりします。このようなサインがある場合は中耳炎の可能性が高いですので、すぐに気が付けるようにしておきましょう。赤ちゃんや小さな子どもが鼻風邪をひいた場合は、症状が軽くても念のために耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。

まとめ

以上、耳の奥が痛くなる原因と対処法について見てきました。いかがだったでしょうか。耳のケアなどの外的刺激に起因するものから中耳炎などの耳鼻科疾患に起因するものまで様々なものがありました。子どもの場合には、中耳炎の可能性が高く、それに気づかずに放置してしまうと難聴などの危険性もありますから特に注意が必要です。少しでも不安に感じたら耳鼻科を受診するようにしましょう。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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