耳や耳周りが臭い原因

耳や耳周りが臭い原因

ワキや足などの体臭に気を付けている人は多いと思いますが、意外と見落としてしまいがちな隠れ臭いスポットがあります。それは、耳の周辺です。自分で直接嗅ぐことができず、たとえ臭っていても時間が経つと慣れてしまうため、どうしても日々のケアがおろそかになってしまいがちです。しかし、人とすれ違ったときや大切なデートのときなど、他人はあなたの臭いに敏感に気が付くかもしれません。「臭う人」というのは非常に印象が良くありません。場合によっては嫌われてしまうかもしれません。そこで、今回はそんな耳の周辺に発生する臭いの原因について、見ていきたいと思います。

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従う手順:
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耳の周辺のうち、臭いの発生ポイントとなるのは主に「耳の後ろ」と「耳の穴」です。まず、耳の後ろには、皮脂を分泌する「皮脂腺」が集中しています。ここから分泌された脂肪酸が酸化することで生成されるのが、「ノネナール」という物質で、これがイヤな臭いの原因となる物質です。そして、耳の穴が臭い場合、その原因は「耳垢」にあると言われています。私たちの耳の中には、皮脂腺のほかに汗腺の一種である「耳垢腺(じこうせん)」があり、皮脂腺からは皮脂が、耳垢腺からは脂肪やたんぱく質の混ざった独特の臭いを持つ分泌物が出ます。皮脂や脂肪、たんぱく質と、はがれた角質などが混ざったものが「耳垢」になるのですが、耳垢腺の数が多い人は必然的に分泌物の量も増え、「飴耳」と呼ばれる湿った耳垢が作られます。この耳垢が臭いを放つもととなります。

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臭いの原因は耳垢にあるということでしたので、臭いを予防するためには、こまめな洗浄により耳を清潔に保つことが大切です。しかし、だからといって耳の中を耳かきなどで毎日徹底的に掃除する必要はありません。耳かきを毎日のように使っていると、逆に耳に損傷を与えてしまう危険があり、外耳炎などの感染症にかかってしまうリスクを負ってしまいます。耳掃除は毎日のお風呂でこまめに洗い流す程度で十分です。大きな耳垢は自然と排出されますから、毎日毎日耳かきを使用する必要はありません。というのも、実は、悪臭を放つ分泌物を出す「耳垢腺」は、耳の入り口から約1cmのところまでしかないからです。もちろん、耳垢がたまるのはその付近が中心になります。おまけに耳垢は放っておいても自然に出てくるようになっています。それでも耳垢が気になる人や「飴耳」の人は、2週間~1カ月に1回、耳垢腺の付近を耳かきや綿棒で軽く掃除すると良いでしょう。また、自然に出てきた耳垢や皮脂が凸凹している耳の表面にたまり、臭いを放つことも考えられます。耳垢が気になるときは、固く絞ったタオルでそっと拭き取ってください。耳の臭いを生み出す皮脂腺や耳垢腺からの分泌物も、もとはと言えばデリケートな耳を守るためのものです。力任せに拭き取らず、優しいケアを心がけましょう。臭いに不安を感じる人や、極端に飴耳の人は、一度耳鼻科で相談することをおすすめします。

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加齢臭についても、適切な耳のケアで対策ができます。30代を過ぎた頃から徐々に増加していくという加齢臭。アブラっぽくて青くさい、古本やロウソクにも似た、なんとも言えない臭いですよね。実は、その主な発生源は皮脂腺が集中している耳の後ろなのです。ここから分泌された脂肪酸が酸化してできる「ノネナール」が悪臭を放ちます。しかも耳の後ろは、お風呂に入ってもつい洗い忘れてしまいがちな場所です。洗わず放置していれば、当然ノネナールは増え続け、臭いは強くなっていくばかりです。加齢臭を防ぐ最良の方法は、耳の後ろを清潔に保つことです。入浴時や洗顔時に耳の裏側全体をしっかりと洗い、清潔なタオルで水滴を拭き取ります。このとき、力を入れてこすってしまうと炎症の原因になるので注意してください。洗顔フォームなどを使う場合は、すすぎ残しのないように気を付けることが大切です。

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以上、耳や耳回りが臭い原因について見てきました。いかがだったでしょうか。原因としては、まず耳垢でした。そして、ノネナールという臭い物質が集中する耳後ろに貯まった汚れでした。これらを毎日の入浴や洗顔などでキレイにケアしてあげることで、臭いは軽減されます。くれぐれも注意していただきたいのが、掃除のし過ぎです。特に耳かきのやり過ぎは外耳炎などの感染症の原因になってしまいますので、2週間~1か月に一回のペースで十分です。しかも、耳の中の奥まではやらないようにしましょう。臭い物質も耳の入り口にしかたまりませんので、耳の奥までやってしまうとかえって危険です。また、耳のケアは加齢臭対策にもなりますので、みなさんも是非一度参考にされてみてください。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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