ALP高値の原因
投稿者 福山真子. 更新された: 16 1月 2017
ALPとは酵素で、ほとんどの組織に存在していますが、骨、小腸、肝臓、胎盤、腎臓に特に多く存在しています。 ALPは、γ-GTPやLAPなどと共に肝・胆道系酵素と呼ばれています。 ALPとγ-GTPが共に高値の場合は、肝胆道系疾患が疑われ、ALPのみが高い値の場合は、肝胆道系疾患以外の病気が疑われます。この記事はALP高値の原因について解説していきます。
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目次
原因
- 年齢. 60歳以上の人はALPが高いこともあります。また1歳から思春期前期までのALP値は成人のおよそ3~4倍で、思春期のピークでは4~6倍にも達します。これは、骨が新しく作られるのが盛んなためで、特に骨代謝に関係のあるALP3が増加します。
- 妊娠中の方. 妊娠、特に妊娠後期にエストロゲンの分泌の亢進によって、ALPが高い値となります。 この場合、分娩後2~3週後には元の値に戻ります。
- 遺伝によりALP高値になるとも考えられます。
薬の使用
例えば:
- てんかんによく効くフェニトイン
- ラニチジン。壁細胞H2受容体を遮断することにより胃酸分泌を抑制するため、胃酸分泌抑制薬として使用されることが多いです。
- エリスロマイシン。バクテリアに効きます。
- カルバマゼピン。てんかんに効きます。
- べラパミル。上室性不整脈、高血圧、狭心症の治療に使用されることが多いです。
- アロプリロール。尿酸値が高い時に使用したりします。
- ビタミンD
- アセトアミノフェン
- マグネシウム
- アミノ酸
- アンドロゲン
- ブロモクティン
- カプトプリル
- セファロスポリン
- シクロスポリン
- ゲンタマイシン
- テトラサイクリン
- ヘロイン
腫瘍
以下のような腫瘍はALP高値と関係しているかもしれません:
- 肺
- 精巣
- 卵巣
- 前立腺
- 腸
- 結腸
- 胃
- 白血病
骨の病気
ALP高値が引き起こす骨の病気:
- 骨折
- 転移、特に癌患者の場合。
- 間接の腫れ
- 骨粗しょう症
- 副甲状腺機能亢進症
- くる病 (ビタミンD不足)
- 骨軟化症
- 骨肉腫(骨の癌)
- パジェット病(老人に多く、痛みを伴う)
肝臓の病気
ALP高値が引き起こす肝臓の病気:
- 脂肪肝
- 肝臓の腫瘍
- 肝炎(ウイルスによって肝臓が腫れる)
- 肝硬変
- 胆汁鬱滞
- 胆嚢炎
- 胆管炎
- サイトメガロウイルスによる感染
- 胆液の障害
ほかの症状を引き起こす可能性もあります。薬を飲んでいたら、その薬の副作用なども考えられます。
他の病気
ほかには以下のも、あります。
- 慢性アルコール症
- 溶血
- 避妊薬の服用
- 伝染性単核球症
- 寄生
- 帯状疱疹
- 腸の腫れ
- 敗血症
- サルコイドーシス
- 心筋症
- 潰瘍性大腸炎
- バセドー病
こちらではALP高値になる原因についてもっと詳しく説明しております。
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
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アドバイス
- 心配だったらすぐに医者に行きましょう。