閃輝暗点の原因と対処法
みなさんは閃輝暗点というのをご存じでしょうか?閃輝暗点と聞いても、どういったものか分からない方は多くいらっしゃると思います。目が見えている部分の真ん中あたりがチカチカしだしたり、稲妻のような光が現れて目が見えにくくなる病的症状のことを閃輝暗点と言います。閃輝暗点の経験のある方は少なくないですが、いったいどういう原因で閃輝暗点が発生するのでしょうか。そこで今回はそんな閃輝暗点の原因と対処法について見ていきたいと思います。
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閃輝暗点の原因1
原因を知るためにはまず病気自体について理解する必要があります。そこで、閃輝暗点についてですが、これは眼科疾患の一つです。症状としては、まず視野の中心部に光が現れて視界を遮断します。光には様々な種類があり、稲妻のような光やギザギザしたガラスのような光や幾何学模様をしたような光などが挙げられます。この光によって、視界の見え方が阻害されるといった症状が現れます。光の現れ方は、一点が見えにくくなってから拡大し始め、次第にそれが広がり、最終的には視界の半分が見えなくなることも多くあります。この症状は、10分〜30分前後続く人もおり、個人差があります。この閃輝暗点が収まった後に、偏頭痛が発生するケースがほとんどです。偏頭痛の痛みはとても激しく、3時間前後痛みが続くこともあり、しかも吐き気や嘔吐の辛い症状が現れることも少なくありません。偏頭痛持ちの方は閃輝暗点が発生すると、頭痛が起きるのが分かっているという人が多くいます。つまり、閃輝暗点は偏頭痛の予兆というわけですね。偏頭痛持ちの多くの方は、頭痛が来そうな前兆として「ピカピカ光が見える」と言います。そのタイミングでトリプタン系の頭痛薬を服用すると上手く頭痛が回避できる場合が多いです。偏頭痛治療をする上でも、この閃輝暗点という特徴は重要な意味合いを持つわけですね。
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閃輝暗点の原因2
閃輝暗点が起こる原因は、脳にある「後頭葉」という部分の血管が縮んでしまうことです。血管が収縮してしまうことで、血の流れが滞ってしまい神経で障害が起きてしまうのです。血中にある「セロトニン」という物質が大量に分泌されると血管が激しく収縮してしまいます。その後セロトニンが大量に消費されてしまうと今度は逆に、血管が広がってしまいます。この動作によって、三叉神経という神経を刺激してしまうことで偏頭痛が発生してしまうのです。これは偏頭痛が起こる直接的なメカニズムそのものですね。偏頭痛は「意図せぬ血管拡張」というのがキーワードになります。トリプタン系の頭痛薬も、この拡張を抑えて逆に血管を収縮させることで症状を緩和させる薬効を持っています。
この一連の症状を誘発させてしまう原因として挙げられるのが、ストレスや緊張から解放されリラックスした時、喫煙、避妊用ピルを飲んだ時などです。普段の生活でこれらに当てはまる方は注意しましょう。仕事のストレスが解放された土日によく発生するという方も多いです。閃輝暗点は一度発症すると、定期的に発生することが多いため、こういった生活習慣がある方は改善するようにしましょう。
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閃輝暗点の対処法
対処法としてまず挙げられることは、ストレスをためないようにすることです。ストレスを感じることで、ホルモンバランスが乱れてしまい、血管のバランスが乱れてしまいます。さらに、ストレスを発散してリラックスした際に血管が膨張してしまうことが閃輝暗点に繋がってしまいます。仕事から解放された休みの日に限って症状に悩まされるというのはこのためです。ストレスを感じたら、すぐに発散して、極力溜め込まないようにしましょう。そして、偏頭痛が発生してしまうと、偏頭痛自体にストレスを感じてしまうこともあるので、悪循環が起きてしまいます。簡単な方法でもいいですから、自分なりにリラックス出来る方法を持つようにすることが大切です。また、規則正しい適切な食事を摂るようにするというのも一つの対処法です。栄養不足になることで、血管バランスが乱れてしまうとも言われています。特に朝ごはんを食べない人が多くいますが、低血糖を引き起こしやすくなってしまいますので注意しましょう。
また、脂の多い食事は血液の流れを悪くしてしまうので、大量に摂取するのは避けるようにしてください。さらに、偏頭痛を引き起こしやすいとされているトリガー食品がありますので注意するようにしましょう。赤ワイン・チョコレート・ソーセージ・チーズなどは偏頭痛を誘発してしまいます。これらは血管を収縮させてしまう効果があり、それを戻そうとして血管が逆に膨張し過ぎてしまうことが多くあるのです。このような意図せぬ血管拡張につながるようなトリガー食品は極力控えるようにしましょう。少なくとも、低気圧で天気が悪い日やあくびがたくさん出る日など「あ~、偏頭痛来そうだなぁ‥」という時には食べないように心掛けましょう。また、規則正しい睡眠をとるというのも非常に有効な対処法です。仕事で毎日忙しい方にありがちなこととして、休みの日に睡眠時間を多くとる方がいます。いわゆるまとめ寝ですね。しかし、平日に短い睡眠時間しかとっていない状態で、休みの日にいきなり大量の睡眠をとってしまうと、自律神経が乱れて結果としてそれが偏頭痛のトリガーとなってしまうケースが多いのです。睡眠時間がバラバラという方に限って、閃輝暗点が見えるという訴えは多いです。詳細なメカニズムとしては、やはり血管の意図せぬ拡張です。寝不足になると、成長ホルモンの分泌を上手く受けることが出来ずに血行不良が起きやすくなります。一方で逆に寝すぎてしまうと、体がリラックス状態になりすぎて血管が拡張してしまい、それが結果として三叉神経を刺激してしまうのです。
まとめ
以上、閃輝暗点の原因と対処法について見てきました。いかがだったでしょうか。閃輝暗点の原因と対処法は偏頭痛のそれに通ずるところがありますので、基本的には偏頭痛が起こらないようにする対処法と同じです。偏頭痛持ちの多くの方が経験する閃輝暗点ですから、原因と対処法をよく理解して、偏頭痛の前兆としての閃輝暗点が起こらないようにすることが大切ですね。みなさんも是非一度参考にされてみてください。
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
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