どうすればいい?低温やけど処置方法
あなたは低温やけどをしてしまったことはありませんか。また、あなた自身がそうならなくてもご主人、奥さん、お子さんなど大事な家族、身近な人が低温やけどをしてしまったことはないでしょうか。その時どんな対処法をとるのが正しいのでしょうか。健康に関わることなので正しく理解して知っておきたいですよね。そこでこちらの記事ではその低温やけどの処置方法についてご説明しましょう。
画像:healthil.jp
低温やけど
そもそも低温やけどとは何でしょうか。やけどと言えば、普通熱い所を触ってしまった、または熱い所に触れたことで皮膚がやけどしてしまう怪我ですよね。熱くない所、つまり低温の所なら触ってもやけどなんてしないんじゃない?とお考えの人もいることでしょう。実は低温やけどとはそういうことじゃないんです。ここでちゃんとご説明しましょう。「低温やけど」とは、カイロやゆたんぽ、こたつ、暖房など、体温より少し高めの温度(通常44℃~50℃)のものに長時間触れ続けることによって起きるやけどのことなんです。 症状が見た目では多少わかりにくかったり、痛みを感じにくいことがあるので、軽症と勘違いしてしまいがちですが、放っておくと大変なことになるので正しい処置方法をしっておくことが大切です。
やけどの症状
まず、やけどの症状は3つに分けることができます。深刻さのレベルⅠ、Ⅱ、Ⅲです。Ⅰのほうが軽いもので、Ⅲは重度のやけどになります。Ⅰはとてもシンプルなもので軽いやけどと言っていいでしょう。日焼けなどの軽い痛みや発赤が出る程度になります。完治まで1週間前後かかりますが大きな問題はありません。これなら特に何もしなくても自然治癒で治るから心配はいりません。
Ⅱは水ぶくれができるなどの症状が現れ、少し痛みも強くなります。水ぶくれの化膿予防も必要ですので、医療機関での治療がおすすめです。しかし自然治癒することもあるので様子を見てみましょう。完治まで2~3週間を要します。状態によっては跡が残ることもありますが必ずそうということではありません。だから深く考える必要は特にありません。
Ⅲは重度のやけどですからこれになってしまったら大変です。やけどのせいで皮膚が壊死してしまう状態です。神経にダメージがあり痛みをほとんど感じません。ちょっと怖いですね。状態により治療には長期間かかります。残念ですが患部には跡が残ります。これは即座に医者に見てもらう必要があります。一刻を争いますから気をつけてください。
とにかく冷やす
まずはやけどは何と言っても、すぐに冷やすことです。冷たい水を流しっぱなしにして冷やしたり、氷をあてて冷やしたりしましょう。氷じゃなくてもいいです。最近では薬局などで冷たい小さい氷枕のようなものが売っていますね。それは熱の時におでこに当てて冷やしたり、やけどの時に傷口に当てて冷やしたりできるので、一つか二つ買って家においておくといいですよ。
このようにやけどを冷やすのは、とにかくすぐやらないと意味がありません。時間を1,2分も空けることなく、すぐに冷やしましょう。
病院
まずは皆さん上記に書いたように冷やしてみてくださいね。これは何と言っても1番にやらないといけないことです。多少冷えてきたら、患部を良く見てみてください。そのまま放っておいてはいけません。患部を見てみるんです。そして赤くなっていたら、たいしたことがないやけどだったということです。恐らくⅠの症状でしょう。しかしもしかしたら翌日さらに赤くなって水ぶくれになるかもしれないので、要注意です。
しかし患部を見た時、赤くなったのではなくて白くなっていたら、それは大変です!危険な状態にあるということかもしれません!ですから、その場合すぐに病院に行くようにしましょう。何も救急車を呼ぶ必要はありません。近くのあいている病院に行ってみてください。もしやけどをしたのが夜だったら、朝まで待ってから病院に行っても大丈夫です。でもやけどを発見してから次の日には必ず行くようにしましょう。
もしかしたらこのように患部が白くなってしまった場合は、手術をしないといけないかもしれません。でもご心配なく。簡単な短い手術ですから痛いことはありません。とにかく医者の指示に従うようにしましょう。
予防
このようにすごく熱いものを触ったわけではないのにやけどをしてしまうことがあるんですね。自分でできる予防がありますから、予防をしてやけどをしないようにしましょう。まずは、寒い冬でも、カイロ、電気毛布、ゆたんぽ、ストーブなどを使ったまま寝ないことです。このような低温やけどは寝ている時に起きるというのがほとんどなのです。ですから寝る時はしっかりと肌から離して寝るようにしないといけませんね。
またカイロは直接肌に張るのではなく、服に張りましょう。ゆたんぽもカバーや布をかけるなりして、直接触れるのはやけましょう。電気毛布なども同じです。何か間に一枚挟むといいでしょう。これだけで低温やけどが防げるんですから是非とも皆さんにはそうしてほしいです。
子ども
特に気をつけなければいけないのは、子どもの低温やけどです。子どもは小さければ小さいほど熱さや寒さに鈍感です。ましてや言葉がまだできないような赤ちゃんの場合、低温やけどをしたらそれは親の責任でしょう。ですからちゃんと子どもを見ていないといけません。子どもにまずは勝手にカイロ、電気毛布、ゆたんぽなどを与えないことです。どうしても使わなければいけないほど寒かったり、冷えていたりしたら、親が横についていて、一緒に使うようにしましょう。これで子どもの低温やけどは防げると思います。
しかし万が一、子どもが低温やけどだなと思ったらすぐに冷やして病院に行くようにしましょう。時間が肝心です。時間が早ければ早いほど、傷跡も残りにくくなりますから、急ぎましょう。車やタクシーで行く際には袋に氷を入れて患部を冷やして行くようにしましょう。冷たすぎて子どもが泣いてしまうこともあると思います。その場合、泣いても冷やさないといけません。出来るだけ早く医者の手当てを受けるようにしてください。
まとめ
以上のように低温やけどになった時の処置法をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。これで正しい処置法がお分かりになったと思います。もう一度念押しますが、一番大切なのはとにかくすぐに冷やすことです。これでひとまず救われます。水を節約するのではなく、冷たい水をがんがん流してとにかく冷やしまくりましょう。氷も沢山使うかもしれないので、常に氷は冷凍庫に用意しておくといいですね。特に小さいお子さんがいるうちは何が急に起こるかわかりませんから、常に氷を常備しておくことがいいでしょう。そもそも赤ちゃんなど本当に小さい子にはカイロ、ゆたんぽ、電気毛布など決して渡してはいけません。くれぐれも低温やけどには気をつけてくださいね。
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
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