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抗生物質の副作用のまとめ

 
Rina H.
投稿者 Rina H.. 更新された: 16 1月 2017
抗生物質の副作用のまとめ

風邪や体調の悪いときによく病院から処方される抗生物質。「う~ん、多分風邪ですかね。一応念のため抗生物質出しておきますね」こんな会話はよくある話だと思います。実際に私もこんな感じでいつも抗生物質を処方されます。しかし、抗生物質はそもそもどんな病気にも効く万能薬ではないのです。単なる風邪だとしても、原因が細菌によるものなのか、ウイルスによるものなのかで、対症療法も処方薬も大きく異なってきます。にもかかわらず、日本の医療機関では、「とりあえず抗生物質出しておきましょう」という雰囲気が蔓延しているように思えてなりません。確かに抗生物質は細菌による二次感染や症状を防ぐために有効かもしれませんが、とりあえず抗生物質を‥という風潮がもしあるのだとしたら、それは改めるべきだと警鐘をならす専門家もいます。その大きな理由が、抗生物質による副作用です。ペニシリンは確かに世界中で病に倒れていた人たちを救った画期的な薬でした。しかし、その後大量の抗生物質を使用し続けたことによって、副作用や望まない副産物が生まれてしまったのです。そこで今回は、そんな抗生物質の副作用について見ていきたいと思います。

抗生物質の副作用

抗生物質には、それを知ったら安易に使いたくなくなる副作用があります。その副作用とは、人間の免疫系を損なってしまうことです。抗生物質の毒は、感染症の病原体だけでなく私たちが食べ物を消化し、毒素を除去し、ビタミンB群などの大切な微量の栄養素を作り出すのを助けてくれる、善玉菌までも殺してしまいます。私たちは、体内の腸などで生命維持活動に必要な菌たちとあえて共生しています。私たちの体にとって、善玉菌は必要不可欠な存在なのです。そんな大切な菌が消滅すればするほど、人体にとって有害な菌が増え始め、腸管を支配し、栄養豊かな食品でさえ毒素に変えてしまう危険があるのです。免疫系は、その80%が腸内にありますので、その腸がいかに大切かということが分かるかと思います。私たちの身体はその免疫系によって、悪玉菌や毒を無力化しようと働いてくれます。その結果起こるのが、炎症という症状です。リンパ節の腫れ、発熱、皮膚発疹などは、免疫が活発に正常に働いてくれていることの証拠です。もし、その自然な働きを抗生物質で抑えてしまうと、一見症状は治まり、病気が治癒したように思われます。しかし、毒素は依然として体内にあり、循環はしていなくても体内の組織や器官に蓄積されていくのです。そしてその多くは肝臓にとどまり、抗生物質は胆汁内の細菌叢を変え、胆石を形成させる原因にもなってしまうおそれがあります。抗生物質の乱用によって、免疫系や腸内細菌叢、胆汁内の細菌叢が損なわれ、病原体がかえって広がる環境を作ってしまうおそれがあります。これが抗生物質の最大の副作用と言えるでしょう。

耐性菌の問題

抗生物質の使用による副作用として、以前からも指摘され続けて、最近になってようやくテレビやニュースで報道されるようになった「耐性菌の問題」があります。耐性菌とは、長期にわたって抗生物質を使用し続けた結果、その薬が効かなくなる菌のことです。製薬会社は、その抗生物質が効かない菌が発見されると、その菌にも有効な抗生物質を新たに開発します。しかし、その抗生物質を服用することで、その抗生物質にも耐性がある菌が誕生します。つまり、抗生物質を使用し続ければするほど、新たな耐性を持った耐性菌が生まれてしまうのです。まさに菌と製薬会社のイタチごっこですね‥。様々な殺虫剤が効かなくなったゴキブリに似ていますね。ゴキブリも環境に応じて進化するわけですから、菌も当然そうでしょう。今ではほとんどの抗生物質が効かない「スーパー耐性菌」なる恐ろしい菌も実際に存在しているのです。特に耐性菌が多い環境としては、病院や養護施設など、抗生物質の投与が頻繁に行われている環境です。病気を治すために病院に行っているのに、それよりもさらに強力な菌をもらってきてしまっては、もともこもないですよね。耐性菌の問題が抜本的に改善されない限り、ちょっとした体調不良で大きな病院には行かない方が良いのかもしれませんね。

出典:www.hatchobori.jp

抗生物質の副作用のまとめ - 耐性菌の問題

まとめ

以上、抗生物質の副作用について見てきました。いかがだったでしょうか。抗生物質はれきしをたどれば確かに人類の救世主ですし、それによってたくさんの方々の命が救われたのも事実です。しかし一方で、長年の使用によって人体への副作用や耐性菌の問題が顕著化してきたのも事実です。医者や製薬会社、科学者のみならず、私たち個人レベルでも、抗生物質の安易な使用を控え、今本当に必要かどうか冷静に判断する時期にきていると思います。みなさんも是非一度参考にされてください。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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