血小板が少ない時の症状のまとめ
血小板というのは、血液の成分の一つというのは、みなさん認識しているかと思います。では実際、血小板が少なくなるとどんな症状があるのでしょうか?普段はあまり馴染みがない血小板なので、減少に伴う症状で何か重大なものがあれば大変ですね。今回は、簡単に機能のご紹介と少なくなる症状・原因について解説してみたいと思います。日常生活で注意するべきことについても、ご紹介します。
また、血小板の知識を深める場合にはこちらの記事も併せてお読みください。
参照元:view.ge
血小板の機能
血小板は、血液に含まれている細胞の一つです。血液の細胞は、他にもあり、赤血球や白血球などがあります。それらの成分が血液を構成しているのは、みなさんもご存知かと思います。血小板は、骨髄で作られて、おおよそ8~12日程度で一生を終えます。血小板の主な役割は、血を固める役割です。傷などが出来て、出血したときに血小板が集まって血栓を作り、血管が切れたところを塞ぐ役割をします。それでも止血できない場合は、かさぶたを作ります。大きな傷などが出来た場合、皮膚の表面にかさぶたを作る役割もします。治るまでの間、血管の内側の細胞を正常に保ったり、炎症や感染を予防する機能も備えています。その一方で、がん細胞の転移には関わっているのではないかという説もありますが、これには諸説あるので確かなことではありません。
血小板が少ないと
では、血小板が少ないとどんな症状が現れるのでしょうか?血小板の数は、血液1μlあたり15万~35万個がおおよその基準値といわれています。少なくなると、血液を固める要素が薄くなるので、当然のことながら止血ができない状況になりうるのは容易に想像がつくと思います。止血に時間がかかり、もしくは大きな傷だと出血が止まらない状態も起こりえます。
1μlあたり8万~10万個まで減少すると「血小板減少症」といわれています。血が止まりにくくなって、軽い打撲でもアザができやすくなります。そして、5万個以下になると皮下出血が始まり、自然と鼻血が出たり、ぶつけていなくてもあざのような斑点が現れることもあるでしょう。
それがさらに少なくなって、3万個以下になると消化管から出血して血便や血尿なども見られるようになります。2~1万個を下回ると非常に危険な状態です。傷がないのに皮膚から血がにじんたり、脳内出血の可能性も出てくるのです。
「血小板減少症」とは
実際「血小板減少症」とはどういった病気なのでしょうか?あまり有名ではないので、聞いたことがある人は少ないかもしれません。血小板減少症とは、文字通り血小板の数が少なくなった状態のことです。なんらかの理由で、減ってしまっているのです。原因は色々ありますが、たとえば、骨髄で血小板が作られる機能がよく働いていない場合や、血小板がなんらかの原因で破壊されてしまった場合に起こりうる病気です。主な症状は、皮下出血やあざなどが現れます。原因の特定には、血液検査などで診断して、詳細を把握する必要があるでしょう。この血小板減少症の治療には、血小板の輸血が必要になることもあるようです。
妊娠中にこの症状があらわれる場合もあるようです。その場合は、妊娠性血小板減少症と呼ばれています。特に現れやすい時期としては、妊娠中期から妊娠後期といわれています。
【おもな原因として考えられているもの】
・HIVウイルスの感染
エイズを引き起こすHIVウイルス(ヒト免疫不全ウイルス)へ感染すると、血小板減少症が多くの場合発症するといわれています。
・骨髄線維症またはゴーシェ病で引き起こされる脾臓の腫瘍
血小板が脾臓に取り込まれて、多くが破壊されてしまう現象が起こります。
・大量の輸血
血液成分のバランスが崩れて、血小板減少症が起きることがあります。ガン治療での化学療法、放射線療法などで、血小板の数が減少することは判明しているようです。
【症状の進行】
血小板減少症の初期は、皮膚の内出血で気付くことがあるでしょう。下半身の皮膚に赤い斑点が多く現れたり、少しぶつけただけなのに一面に小さな青アザが広がる症状があります。他には、歯磨き時に歯茎から出血や血便・血尿があらわれる場合もあるようです。鼻血が出たときは、非常に止まりにくくなるでしょう。
症状が進行すると、消化器官からの大量の出血が起きたり、何もせずとも脳出血を引き起こし、非常に危険な状態になりえます。
まとめ
当然ながら血液の形成している成分はいずれも重要です。血小板も例にもれず、基準値より減少してしまうと、止血できないという危険な状態になってしまいます。「血が止まりにくいな~」と感じ出血傾向があるときは、生活する上でも工夫が必要です。歯ブラシなどは、柔らかいものを使ったりフロスなどの使用は控えましょう。鼻をかむ時も出血しないように、丁寧にかむように心がけましょう。排便時も同様に注意が必要です。こういった症状で気になったり、心配になった場合は、かかりつけの病院にただちに相談に行くのが一番です。
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
血小板が少ない時の症状のまとめと関連した記事をチェックしたい場合は、病気のジャンルから探すことができます。