過剰摂取に注意!?カリウムとむくみの関係
むくみの予防や解消に効果があるといわれているカリウム。意識的に食生活に取り入れている方も多いのではないでしょうか。毎日パンパンにむくんでしまって本当に辛い‥という場合にはぜひとも摂取したい成分ですが、そもそもなぜカリウムを摂取するとむくみが解消されるのでしょうか?それに、カリウムはどのような場合であっても体に悪影響はないのでしょうか?そこで今回は、そんなカリウムとむくみの関係について見ていきたいと思います。
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カリウムとむくみの関係
カリウムはむくみを予防、あるいは解消させる作用を持っています。その理由は、細胞内におけるナトリウムとカリウムのバランスを調整することにあります。塩辛いものや味付けの濃いものを摂取するとむくむとよく言われます。それは、塩辛いものによって体内の塩分濃度が上昇することで、細胞内におけるナトリウム濃度が上昇するからです。何でもそうですが、濃すぎるものは何かで薄められます。細胞の場合、水で薄めようとしますから、一つ一つの細胞がパンパンになり、結果として組織全体がむくんでしまうわけです。このようにむくみの原因は多すぎるナトリウムですから、これを排出させてやればむくみが解消されます。その役割を担っているのが、カリウムというわけです。カリウムを摂取すると、細胞内のナトリウム濃度が低下し、バランスがとれていきますから、水で薄める必要がなくなってしまいます。故にむくまなくなるのです。これが、カリウム摂取とむくみとの関係性です。
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カリウムの過剰摂取
カリウムはむくみの解消や予防につながるからと言って、むやみやたらに過剰摂取するのはよくありません。まず始めにお伝えしておきますが、腎不全によって人工透析を受けている方は、絶対に食べてはいけない成分です。野菜や果物など、カリウムが多く含まれている食品をもし食べてしまったら、最悪の場合、心停止で死に至るでしょう。それくらい、腎機能が低下している方にとってのカリウムは毒性が強いのです。医師からの再三の忠告がありながら、これらの食品を口にしてしまって、亡くなられている方が多数いるのが現状ですから、腎機能に疾患を抱えている方は決してカリウムを過剰摂取しないようにしましょう。万が一過剰摂取してしまった場合は、高カリウム血症を引き起こし、命の危機にさらされます。くれぐれも注意するようにしましょう。また、腎機能が健全な方の場合は、過剰に摂取したカリウムが尿として体外に排出されますので、過剰に心配する必要はありません。しかし、だからといって不摂生な食生活をしていると、糖尿病などの生活習慣病リスクが高まってしまいますから、油断してはいけません。糖尿病からくる糖尿病性腎症によって腎不全となり、カリウムが処理できない体になってしまうケースも十分にありますから、何事も適切に適度に摂取するようにしましょう。
カリウムと体質
腎不全などの疾患以外にも、体質によってカリウムの過剰摂取が悪影響となる場合があります。生命を維持する上で重要なのが、体内の水分バランスです。ナトリウムとカリウムのバランスがとれてこそ、水分の均衡が保たれます。塩分や糖分の取り過ぎにより、バランスが乱れた状態となると、カリウムがこれを調整してくれますが、体質的に汗をかきやすい人や、尿が近い人は、水分を多量に体外に排出している可能性があるので、カリウムの摂取には慎重になる必要があります。カリウムを摂取することで、必要な水分までも体外に排出し、カラカラ状態になってしまうからです。このような体質の方は、カリウム摂取には慎重になりましょう。
まとめ
以上、カリウムとむくみの関係について見てきました。カリウムは、血行不良や塩分、糖分の取り過ぎにより体が水分過多になってしまった時、ナトリウムとの濃度バランスにより効果的に体外に排出してくれる役割があります。このような利尿作用が含まれているため、カリウムの多い食品やサプリなどを摂取するとトイレに行く回数が増え、むくみが解消されたと実感できるのです。しかし、だからといってカリウムが万能であるわけではありません。腎不全の方がもしカリウムを過剰に摂取しようものなら、それは自殺行為になります。状況に合わせて適切に摂取することが大切です。
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
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