妊娠中期の胃もたれを解消する方法

妊娠中期の胃もたれは、女性ホルモンの影響で胃の筋肉の活動が鈍くなることと、赤ちゃんが大きくなって胃腸を圧迫することなどによって起こります。だから、胃に優しいものを摂取しましょう。例えば、主食のご飯をおかゆにしてみたり、軟らかめにゆでたおうどんにしてみましょう。おかずは辛いものや、揚げ物、香辛料をたくさん使った料理などは避け、油を使わない調理法、即ち、煮たり、茹でたり、蒸したりしたものを食べましょう。同じお米、お肉、お野菜を食べるにしても、調理法一つで胃への負担が全然違います。

まるで病院食のようと思われ、食べる意欲がそがれるのであれば、よく噛んでゆっくり食べるようにしましょう。一般に一口につき30回以上噛むのが理想と言われています。というのも、噛むと唾液が分泌されるのですが、それが消化を助けます。よく噛んで食事をする習慣がない方は、まずは20回くらいから始めて徐々に回数を増やしていくと良いでしょう。食べ物をよく噛んで食べるという行為は、体重管理や便秘対策としても有効な方法として知られています。どちらも妊娠中にも問題となることでもあるので、この際、よく噛む習慣を身につけましょう。

食事は規則正しくとるに越したことはないのですが、1回に食事する量を抑えて、回数を増やすというのも一つの手です。1食分を時間を空けて2回に分けることを目安にしていれば、体内に摂取する栄養分を減らすことなく、胃もたれを軽くすることができます。だたし、この若干だらだら食べに似ている状態は、歯の健康には良くありません。歯科治療における麻酔も、レントゲンも、基本的には妊娠中に行っても、問題ないと言われていますが、後であれが悪かったかなと思うことのないように、妊娠期間は過ごしたいものです。胃もたれ対策中も、歯のケアは怠らないようにしましょう。

どうしても食欲がわかないというのであれば、バナナ、柑橘系のフルーツ、ヨーグルト、ゼリーなどを利用しましょう。バナナはミラクルフルーツと呼ばれるほど栄養分が豊富です。また、離乳食では主食扱いです。柑橘系のフルーツはビタミン類の摂取に有効です。小さくカットすると更に良いです。胃のムカつきを抑える効果もあります。ヨーグルトからは動物性のたんぱく質です。筋肉、血液、骨などを作るために必要で、体内で生成できない9種類の必須アミノ酸の全てを摂取できます。ゼリーは、栄養補助食品系のものが使えます。ただし、妊娠中は一日のビタミンAの摂取量は5000IU以下に抑える必要があります。ゼリーからだけでなく他のものからもビタミンAを摂取しているかもしれないので、その点は注意して摂取しましょう。

お散歩してみるなど、少し体を動かしてみるのも良いでしょう。胃もたれをしている、きちんと食べられないということに、頭が集中してしまう具合ももっと悪くなってしまいます。とはいえ、人込みの中に行くとさらに具合が悪くなったり、風邪をもらってきたりするので、そういうことは避け、家の周りや緑が多いところなどを風や自然を感じながら過ごすのも良いでしょう。気分転換を上手に図ることも、体調を良くすることに効果があります。

とはいえ、胃もたれがあるなし関係なく、妊娠中は、きついなと思ったら、無理せずに、家事はお休みして、横になりましょう。胃もたれだと分かっているのなら、右側を下にして横になると良いです。ただし、食後すぐは良くないようなので、避けましょう。最低2時間ぐらい間を置くと良いかと思います。ということは、寝る前、最後の食事も、2時間前までに済ましておく必要があるということになります。

何をしても駄目な場合は、診察日でなくても大丈夫です。病院に連絡して、お医者様の指示を仰ぎましょう。お医者さんに聞きもせず、自己判断で民間療法に頼り、漢方の名のもと、おかしなものを飲むよりも、病院できちんとお薬を処方してもらったり、点滴を打ったりする方が良いです。また、その病院で出産したいし、まだまだ先が長いからと言って、我慢の限界まで我慢をすると、脱水症状や栄養失調に陥ることもあります。無理しすぎることなく、対策に打って出るようにしましょう。

女性とは不思議なもので、つらいつわりや胃もたれどころか、男性なら失神してしまうと言われる陣痛も、赤ちゃんが生まれてしまったら、コロッと忘れてしまします。あともうしばらくの辛抱です。どうぞお大事に。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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