妊娠糖尿病の原因と予防法
可愛い小さなわが子をお腹の中に宿して、幸せな気持ちでいっぱいの妊婦さん。
ほほえみながらお腹に話しかけているのをみると何だかホッコリしますよね。
さて皆さんは妊娠糖尿病をご存知ですか?
“糖尿病”なら聞いたことあるけど“という人はたくさんいると思います。
妊娠糖尿病とはどういう症状で、どのような危険があるのでしょうか。
目次
糖尿病と妊娠糖尿病の違い
糖尿病は生活習慣病として考えられていて、常に血糖値が高い状態が続く病気です。
対して妊娠糖尿病は”糖尿病”まではいかない軽い糖代謝異常のことです。
この2つの一番の違いは、ホルモンの影響であるか、そうでないかと考え良いでしょう。
糖尿病は常に血糖値が高い状態ですが、妊娠糖尿病はホルモンの影響で血糖が高い状態にある一時的なものなのです。
お腹の中の赤ちゃんへの影響
糖尿病と妊娠糖尿病の違いが分かったところで、妊娠糖尿病はどのような影響を胎児にもたらすのでしょうか。
妊娠すると胎児はお母さんの体の中から栄養をもらいます。妊娠糖尿病になることでお母さんの体にはブドウ糖が多くなり、胎児に供給されて巨大児になるという仕組みです。
巨大児は難産になりやすく呼吸困難などのリスクが高まります。
また先天奇行や胎児発育遅延など、症状が体にあらわれることもあります。
生まれてからの影響
妊娠糖尿病になると赤ちゃんには生まれてからも影響があるのをご存知ですか?
有名なのは低血糖症、多血症です。
低血糖症とは名前の通り血糖値が低くなることです。お母さんのお腹の中でブドウ糖をたくさん摂取していた胎児は生まれてからもブドウ糖をたくさん摂ろうとしますが、生まれると同時にお母さんからの供給は途絶えるので低血糖症になりやすくなります。
多血症とは赤血球が異常に多い状態のことです。毛細血管の血流が悪化してしまい、無呼吸やチアノーゼ、脳梗塞などのリスクを招きます。
妊娠糖尿病になる原因と症状
妊娠中は健康なひとでもインスリンの働きが低下するため、よっぽど気をつけていないと妊婦の方は誰でもなってしまう恐れがあるのです。
一般的には8人に1人の割合でなっているといいます。
糖尿病は運動不足や暴飲暴食、偏食などの生活習慣が原因になっている病気です。
もちろん妊娠糖尿病も暴飲暴食や運動不足などが原因になり得ますが、大きな原因は遺伝や高齢出産などです。
親御さんなど身近に糖尿病の方がいる場合、個人差はありますが糖尿病になりやすい体質かもしれません。
また尿検査をした際に2回以上、糖の反応があれば要注意です。妊娠糖尿病の可能性があります。
過去に巨大児をご出産された方、高血圧である方なども注意が必要なのです。
妊娠糖尿病になっても最初は自覚症状がないといいます。
次第に、
のどが渇く
尿の回数が増える
疲れやすくなる
などの症状があらわれてきますが妊娠すると健康な方でもこの症状が共通しているため妊娠糖尿病に気づかなかったという方がほとんどです。
不安な方は検診に行くと母子手帳に毎回記入される尿検査の結果を見ると良いです。
糖がでている方には”+”と記入されます。
妊娠糖尿病の治療法
妊娠中なので過度なダイエットは危険です。
”食べない”のではなく、食べるものに気をつけましょう。
パスタやパンなどをやめて玄米を食べる
ケーキなどの甘いものは控える
食べものに気をつけるだけで改善されることがあります。
運動だと、散歩がオスメメです。
運動にもなるし安産につながると言われているため体に負担のない程度で続けてみてください。
食事や運動で効果がない場合、医師と相談のうえで内服薬、インスリンの自己注射などの治療法が用いられます。
その場合必ず医師の指示に従うようにしてください。
妊娠糖尿病を予防する方法
ポイントとして血糖値を上げすぎないことが必要になってくるので、
野菜中心の食生活
塩分控えめの薄味
栄養バランスの整った食事
この3点を気をつけると予防につながります。
妊婦の1日の塩分量は7gを目安にすると良いと思います。
まとめ
妊婦糖尿病は自分だけじゃなくこれから生まれてくる赤ちゃんにも影響を及ぼします。
そしてなりやすい体質のひともいればなりにくい体質のひともいて個人差が生じるのです。
普段から予防を心がけることに越したことはありません。
胎児にはストレスも良くないので、あまり神経質にならずに健康管理をすると良いでしょう。
妊娠糖尿病になると、
巨大児
難産や死産
先天奇行
呼吸困難
胎児発育遅延
の他にも胎児ジズトレスという血液循環の障害をもたらすこともあります。
以前は胎児仮死と呼ばれていたものです。
また生まれてからの影響として、
低血糖症
多血症
の他に高ビリルビン血症という肌や粘膜などが黄色くなり黄疸がひどくなる症状や、低カルシウム血症というカルシウム量が極端に少なくなる症状があります。
この低カルシウム血症で
手足のしびれ
無呼吸
母乳不良
けいれん
などの症状がでることがあります。
妊娠するということは神秘的で喜ばしい反面、危険とも隣あわせなのです。
妊娠中はけして無理をせず、体調と上手く付き合っていく必要があります。
参照元:irasutoya.com
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
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