妊娠後期の腹痛の原因とまとめ

妊娠後期になると、ちょっとした刺激でお腹が張りやすくなります。

例えば検診での内診、ウォーキングなどです。

それはお産の準備が始まっているからなのです。

“張り”だけなら問題はありませんが、痛みが伴ってくると注意が必要になるかもしれません。

まず妊娠後期に自然とおこるお腹の痛みは、

• 内診されたときやウォーキングしたときなどのお腹の張りや軽い痛み

• 便秘

• 前駆陣痛

• 本陣痛

などです。

妊娠すると便秘になりやすいのですが、特に妊娠後期ははお腹が圧迫されるため更に便秘になりやすいのです。

その便秘に伴って、お腹が痛くなることがあります。

前駆陣痛という言葉を聞いたことがありますか？

前駆陣痛とは本陣痛とは違って、生理痛のような痛みが不規則に続く本陣痛の予行練習です。この前駆陣痛は人によって痛みの強さが違ってくるようです。

さて本陣痛とは前駆陣痛違って、生理痛のような強い痛みが規則的に続くものです。

逆に注意が必要なお腹の痛みとはどんなものでしょうか。

まずひとつ目に切迫早産です。

切迫早産とは、正産期にはいっていないのに子宮頚管が短くなったり、規則的な子宮収縮や子宮口が開くといった早産の可能性があるものです。

こちらはお腹の張りや規則的な痛みなどが症状ですが、横になってもおさまらないときはすぐに病院に電話しましょう。

切迫早産と診断されると、薬を服用したり自宅安静や入院安静を必要とする場合があります。

ふたつ目に子宮筋腫です。

聞きなれない言葉だと思いますが、４人に１人といった確率で発症する病気です。

さて子宮筋腫とは、良性の腫瘍です。どの部分に出来るかによって粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫など名前が変わってきます。

子宮筋腫の原因はまだ解明できていませんが、エストロゲンという女性ホルモンの一種が原因ではないかといわれているようです。

子宮筋腫が発症した場所によって症状も異なるようですが、その半数以上は無症状なのです。

代表的な症状として、お腹の痛み、不正出血、貧血や動悸などです。

こちらは病気の進行具合により、手術が必要な場合もあります。

次に非常に危険な場合のお腹の痛みを紹介します。

• 常位胎盤早期剥離

お腹の赤ちゃんにとって大事な栄養供給の場所が、お母さんと繋がっている胎盤です。

この胎盤が子宮から剥がれると、お腹の赤ちゃんには酸素が供給されなくなります。よって最悪の場合お腹の中の赤ちゃんは死亡してしまうことがあるのです。

仮に何とか助かったとしても障がいが残る可能性もあるのです。

症状としては進行具合により異なりますが、特に重度の場合だと倒れこんでしまうほどの激痛が襲ってくるといいます。

そのとき、お腹は板のようにカチカチになり胎動がなくなることが症状です。

また、痛みが強く持続的で急激なお腹の痛みのときは病院で診察してもらいましょう。

原因はいくつかありますが、ドラマでも取り上げられているのは喫煙です。

妊婦さん本人が喫煙者でなくても周りの喫煙者の煙を吸う受動喫煙も原因になりかねません。

妊娠後期のお腹の痛みは、症状がどれも似ていて区別がつきにくいと思います。

冷静な判断が必要ですがいつもと違うと感じることがあればすぐに病院で診てもらうようにすると良いでしょう。

このとき病院に伝えることは、

• 痛みの間隔や強さ、どのくらい続いているか

• 出血はないか

• 破水はしてないか

• 胎動はあるか

ということです。

お腹の赤ちゃんだけではなく、母体にも危険があるということを理解して冷静に判断しましょう。

少しでも不安なときは病院に連絡してみることもひとつの手段です。

陣痛かな？と思ったときには、すぐに病院に駆けつける必要はありません。

初産の場合は１２時間くらいかかるといわれているので、痛みの間隔を測り１０分間隔になったとこで病院に連絡しましょう。

このとき病院に伝えることは、

• 痛みの強さや間隔

• 家から病院までの距離

• 移動手段

です。

近年では陣痛タクシーと呼ばれるものも増えてきているため、陣痛が来る前に登録しておくことをオススメします。

このように妊娠後期におこるお腹の痛みの原因は数えるだけでもいくつもあります。

また症状なども似ているためお腹の痛みの原因が分からないことや、冷静な判断ができなくなることもあり得るのです。

ただ、お腹の中の大事なわが子を守れるのはあなただけなのです。

お腹の痛み方や強さ、痛む箇所などがいつもと違うときや異変を察知したときなどは迷わず病院で診てもらい、医師の指示に従うことが大切です。

お腹の中で赤ちゃんはお母さんに会えることを楽しみにしていることでしょう。

残りの妊娠生活、体調の変化に耳を傾けながらわが子に会える日を楽しみにしていてください。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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