更年期障害

更年期障害と思った時の症状チェックのまとめ

Kollama Yujiro
投稿者 Kollama Yujiro. 更新された: 16 1月 2017
更年期障害と思った時の症状チェックのまとめ

『簡略更年期指数』とは、小山嵩夫先生という方が、東京医科歯科大学で診療されていた時に、日本人女性の特性とチェックのしやすさを考慮に入れて作成した更年期の度合いを指数計算するための調査票です。とても分かりやすい症状の提示の仕方だと思いますので、『簡略更年期指数』に沿って、更年期特有の各症状を説明し、なぜその症状が起こるかを説明したいと思います。ご興味のある方はチェックされてみてはいかがでしょうか。

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目次

  1. 簡略更年期指数
  2. 顔がほてる
  3. 汗をかきやすい
  4. 手足や腰が冷える
  5. 息切れ・動機がする
  6. 寝つきが悪い、もしくは、眠りが浅い
  7. 怒りやすくイライラする
  8. くよくよして憂鬱になる
  9. めまい・吐き気・頭痛がしばしばする
  10. 疲れやすい
  11. 肩こり・腰痛・手足の痛みがある
  12. まとめ
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簡略更年期指数

症状の説明に入る前に、簡単に『簡略更年期指数』について説明したいと思います。この調査票委は更年期特有の症状が10個挙げられています。指数を確認したい方は、各項目ごと「強・中・弱・無」の4段階で症状をチェックします。各項目ごと、その深刻度によって異なる点数がついていますので、最後に点数を全て合計すると更年期指数を割り出すことができます。ここにも参考までに【  】内に点数も書いておきました。50点以上の方は婦人科、更年期外来などを受診されることをお勧めします。それでは、本題に入ります。

顔がほてる

顔がほてる。【強:10 中:6 弱:3 無:0】

更年期の方に起こる典型的な症状「ホットフラッシュ」の一つです。ほてる理由は、更年期に入り女性ホルモンのバランスが崩れたことにより、自律神経が乱れ、活動、緊張、ストレスを司る交感神経が、休息、回復、リラックスを司る副交感神経より優勢な状態になっているからです。交感神経が優勢になると血流が悪くなります。ほてるのは血流が良いからのように思われがちですが、実は、血流が悪くなってほてっています。

汗をかきやすい

・汗をかきやすい。【強:10 中:6 弱:3 無:0】

顔のほてりと同様に「ホットフラッシュ」の典型的症状です。ほてるのと同じ理由で起こります。

更年期の時は体も心も何とも忙しない状態になりますので、体を動かすことが億劫になることと思います。しかし、そこをひと踏ん張りして、体全体を使う軽い運動、例えばゆったりと泳ぐ感じのスイミングなどをされると、全身の汗腺が鍛えられ発汗も一部に集中することなく、分散されることでしょう。

手足や腰が冷える

・手足や腰が冷える。【強:14 中:9 弱:5 無:0】

手足や腰が冷えるのは、血流が悪くなっているからです。この冷えるという女性ホルモンの減少だけでなく、乱れた食生活、冷暖房がよく効いた部屋、ストレス、ダイエットなどもその要因です。更年期だから冷え性ではなく、もとから冷え性傾向にあった更年期の症状をさらに重くしている場合もあります。

息切れ・動機がする

・息切れ・動機がする。【強:12 中:8 弱:5 無:0】

心臓は脳から指令を受けなくても動き続けますが、その脈動は自律神経によって管理されています。呼吸もしかりで、女性ホルモンの減少によって自律神経が乱れているため、更年期の方は息切れや動機を起こします。そして、また起きたらどうしようという不安やストレスが、息切れや動悸の症状をさらにひどくするようです。

寝つきが悪い、もしくは、眠りが浅い

・寝つきが悪い、もしくは、眠りが浅い。【強:14 中:9 弱:5 無:0】

この症状と全く反対の症状である、ひたすら眠くなることもあります。自律神経のバランスが崩れ、体内時計も一緒に狂ってしまったことにその要因があります。体内時計を正確に動かすには、毎朝、決まった時間に起きて、朝の日差しをきちんと浴びると良いと言われています。

怒りやすくイライラする

・怒りやすくイライラする。【強:12 中:8 弱:5 無:0】

女性ホルモンには気持ちを穏やかにする作用があります。これが不足したことによって、怒りやすくイライラします。

くよくよして憂鬱になる

・くよくよして憂鬱になる。【強:7 中:5 弱:3 無:0】

更年期と呼ばれる40代~50代は、子供が成人したり、そろそろ定年が見えて来たり、人生が大きく転換する時期でもあります。身体的な変化と環境の変化が憂鬱な気分にします。

めまい・吐き気・頭痛がしばしばする

・めまい・吐き気・頭痛がしばしばする。【強:7 中:5 弱:3 無:0】

更年期障害におけるこれらの症状は、時間の経過とともに軽くなります。しかし、そうならない場合、脳などの疾患であることもありますので、更年期障害だろうと勝手に決めつけず、速やかに病院に行きましょう。

疲れやすい

・疲れやすい。【強:7 中:4 弱:2 無:0】

更年期障害における疲れは、一日ゆっくり休んでも回復しません。これは自律神経が乱れ、代謝がうまくいかなくなっているために起こります。一人で疲れを抱え込まず、周囲の人に更年期で疲れやすい旨、話し協力してもらいましょう。

肩こり・腰痛・手足の痛みがある

・肩こり・腰痛・手足の痛みがある。【強:7 中:5 弱:3 無:0】

手足や腰が冷えるのと同様に、血流が悪くなったためや、睡眠不足などその他の更年期障害の症状がこれらの症状を引き起こしている場合もあります。しかしながら、他の更年期障害の症状がないのに、この症状だけ出る場合は、他の病気である可能性もありますので、要注意です。

まとめ

『簡略更年期指数』で挙げられている更年期の症状は以上の通りですが、それ以外にも、便秘や下痢が増える、骨折を度々する、手足がしびれる、膀胱炎にしばしばなる、何かの拍子に失禁してしまうなどということも、更年期の症状と言われています。

病院は体調が悪くなってだけでなく、体調が悪くなるのを防ぐためにも行くところです。『簡略更年期指数』で割り出された指数が50点以下でも、体調が思うようでないと思われるのであれば、一度、病院を受診しましょう。

更年期は永遠に続くものではありません。いずれ終わります。更年期は、今まで頑張ってきた体が、こんなに頑張ってきたんだよと駄々をこねているだけのことです。お辛いことと思いますが、少しだけその駄々を受け入れて、あげてはいかがでしょうか。

この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。

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