足の爪の黒い線の原因と対処法
爪の状態は健康状態を知るバロメーターになるということは、広く知られていることです。赤すぎれば甲状腺や心臓などに問題があるのではないか、白っぽければ貧血や肝機能に問題があるのではないかと疑われます。それでは、黒色だったどうでしょうか。色が色だけに、赤や白よりも異常事態のような気がしてしまいます。そこで、今回は、爪に現れる黒は黒でも、足の爪に黒い線が現れた場合を取り上げてみたいと思います。
従う手順:
足の爪の黒い線は、心配しなくても良い場合もあります。
黒という色は人を落ち着かせる色でもあるあるのですが、不安にさせる色でもあります。爪に現れた場合は、後者の気持ちを人に感じさせることでしょう。しかし、黒い線がまだ小さな子供に現れた場合は、爪甲帯状色素沈着症という色素沈着を起こしているだけで、時間が経てば自然と消えるもののことが多いです。もちろん、お子さんの体にできたものです。お医者様に見せて確認しておいた方が良いですが、悪い病気かもしれないなどと思って、救急病院に駆けつける必要はないでしょう。
色素沈着は、子供じゃなくても起きます。ただし、その場合は、後述するメラノーマという悪性黒色腫の場合があります。素人の肉眼では色素沈着とメラノーマの違いを判別するのは難しいので、小さなお子さん以外は、爪に黒い線が出たら、早いうちに病院に行きましょう。
爪も老化します。
爪は肌の一部です。そのため、肌が老化するのと同様に、爪も老化します。爪が老化するとどうなると思いますか。肌と同じようにしわができます。そのしわが黒い線のように見えるという訳です。この爪の老化現状は40代前半から見られるようになり、色は黒だけでなく、白や茶色のこともあります。また、爪の表面がでこぼこになったりもします。
爪の老化を防ぐには、お肌の老化を防止する方法を徹底することが有効です。規則正しく生活し、栄養面を考えた食事をすることです。そして、しわやシミ防止にスキンケアをするように、爪もきちんとケアしましょう。爪専用の美容液もありますが、ハンドクリームを念入りに指、爪の際、爪に塗るだけでも全然違ってきます。
爪の内出血でも黒い線ができます。
爪切りをしても爪から血が出ることはないので、ちょっと不思議な現象なのですが、外から爪に強い圧力が加わると、爪の内部が出血することがあります。それを爪甲化出血といい、出血なので初めは黒い点なのですが、それが線状に延びることがあります。しかしながら、この症状は特に心配ありません。爪が伸びて、そこの部分を切ってしまえば、それで終わりです。ただし、足の指を踏ん張る必要があるようなスポーツをしていたりして、内出血の量が多かったり、爪が剥がれたりするのであれば、早めの病院へ行く必要があるでしょう。
ダイエット、ストレス、睡眠不足などでもできます。
爪の状態は少し前の健康状態を表します。そのため、少し前に過激なダイエットをしたり、ストレスがかかったり、睡眠不足の日々を過ごしていると、爪にそのような状態が反映されてくる場合もあります。爪がおかしくなっていると気がついたら、生活を見直しましょう。繰り返し線が出る状態なら、かなり問題があります。爪どころか、健康や心の根本的なとことに問題があるものと思います。必要に応じて、専門家の力を借りることをお勧めします。
5.足の爪の異変で心配される「メラノーマ」。
爪に黒い線ができて、色が濃くなって来たり、線が太くなったりしたら、メラノーマの可能性が高いです。メラノーマは、皮膚がんの一種で進行の早い悪性ガンです。メラノーマの中でも、日本人がよく罹患する末端黒子型黒色腫は、足の裏、手のひら、足の爪に症状が良く出ます。足の爪に症状が出る場合、足の親指の爪に出やすいことも分かっています。
爪に黒い線があるのに気づくと、つい削ったり、いじったりしたくなりますが、そこはぐっと我慢です。下手にいじると悪くします。調べれば分かることなので、はっきり言いますが、メラノーマは死亡率が高い癌です。しかし、医学は日々進歩していますし、新薬もありますので、早期発見、早期治療開始を目指しましょう。
メラノーラだけじゃない「アジソン病」でも。
アジソン病は、生きるのに必要十分なホルモンを体に供給できなくなる病気です。爪だけでなく、肌も黒ずみます。また、便秘や疲労感などといった身体症状や、無気力やうつ状態などといった精神症状も出ます。このように症状が多岐に及ぶので、難病に指定はされているのですが、見つかりにくい病気です。
ちなみに、初期の段階で生活に大きな支障はないかもしれませんが、風邪を引いたり、強いストレスがかかったりすると、急性副腎不全になり危険な状態に陥ります。副腎の機能は一度悪くなると、元に戻すことはできません。おかしいなと思ったら、病院に行くようにしましょう。
病院は治療のために行くところでもありますが、予防のためにも行くところです。足に限らず爪に黒い線ができていたら、最悪の事態を考え行動しましょう。何でもなければそれで良し、何かあったとしてもできることはしたと思うことができます。
この記事に含まれる情報は参照の目的だけに提供され、医師あるいは他の有資格の専門家によるアドバイスの代用にはなりません。医師に相談することをお勧めします。
足の爪の黒い線の原因と対処法と関連した記事をチェックしたい場合は、家庭医学のジャンルから探すことができます。